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2023/03/14

手元供養を行ったその後に問題が起こることは?手元供養のデメリットも押さえておく。

手元供養を行ったその後 - 自宅墓とのつきあいかた・メリットデメリットを考える
 
比較的新しい供養方法として広まっている手元供養には、故人を身近に感じられる、費用を抑えられるなどさまざまなメリットがあります。

しかし、手元供養にはメリットだけでなく、デメリットもあります。きちんと理解しておかないと、自分たちの方針には合わない選択肢を選んでしまう可能性も…。

手元供養を行ったあと後悔しないよう、手元供養のメリットとデメリットについて解説します。
 

 

手元供養品の選択はその後の人生設計を考えてから

近年、さまざまな理由で手元供養を選択するケースが増えていますが、メリットだけを考えて手元供養を選択してしまうと後悔してしまう可能性があります。

手元供養を選択するなら、まずはその後の手元供養品とのつきあいかたをよく考えてからがおすすめです。

 

■手元供養のメリットとデメリットを理解する

手元供養品とのつきあいかたを考える際には、まず自宅墓のメリットとデメリットをよく理解しましょう。

たしかに手元供養にはさまざまなメリットがありますが、自分たちでご遺骨を管理する必要があるので、全てのご遺骨をお墓に納める場合とは違うデメリットもあります。

手元供養品のデメリットに対してどのように対処するのか、よく考えて手元供養品を選択してください。

 

■どのような手元供養にするかあらかじめ決めておく

ひと言で手元供養と言っても、納骨の方法、デザイン、設置方法など多種多様です。

例えば手元供養のタイプはどうするか、アクセサリータイプか、ミニ骨壺タイプかインテリアタイプか。

設置場所はリビングか仏壇の中か、身につけるのか。

ご遺骨はそのまま分骨するか、粉骨するか…等々。

手元供養品を購入する前に、どのようなカタチで手元供養をするのか、きちんと決めてから手続きや用意を始めてください。

 

手元供養のメリットを考える

手元供養にはどのような魅力があるのでしょうか。

手元供養品の一例として、近年人気を集める自宅墓を例にそのメリットを解説します。

 

■いつも故人を身近に感じられる

故人が大切な人であればあるほど、亡くなったあとも故人の存在をいつも近くで感じられるのは、自宅墓を作る最大のメリットではないでしょうか。

大切な人だからこそ遠くのお墓に全てのご遺骨を埋葬し、年に数回お参りに行くのでは寂しいという方もいらっしゃるでしょう。

亡くなった後も同じ家で一緒に過ごしたいという考えがあるのであれば、ぜひ自宅墓を作って新しい「いつもの日常」を故人ともに過ごしましょう。

 

■いつでも気軽にお墓参りができる

自宅墓はコンパクトサイズですがご遺骨を安置できますので、そこが故人のもう一つのお墓になります。

大きくても遠くにあってお参りに行きづらいお墓ではなく、いつでも気軽にお墓参りをすることができるので、お墓参りの負担がかかりません。

お墓が遠くてなかなかお参りができない人や、高齢で移動が難しい人などにとって、いつでも気軽にお参りができることが、自宅墓は大きなメリットと言えるでしょう。

 

■墓石や土地の費用を抑えられる

新たにお墓を建てる場合、場所や広さ、墓石の形や種類などで差があるものの、80~300万円ほどの費用がかかってしまいます。

一方、分骨を行わず全てのご遺骨を自宅墓に納める場合、骨壷や自宅墓を作成するためのオブジェ、必要に応じて粉骨などのオプションを加えるだけで済み、高くても費用は数十万円程度に抑えられます。

新しくお墓を作るよりも遥かに費用負担が少ないことも自宅墓の魅力でしょう。

しかし、ほとんどの自宅墓はご遺骨が一部しか納められないため、残りのご遺骨は何らかの対応が必要です。

その場合、さらにお墓や納骨堂を購入すると費用は高額になりますが、散骨や永代供養墓(合葬)であれば数万円程度の負担で済ませることができます。

 

■維持費がかからないから負担が少ない

お墓は建てるときだけでなく、霊園や墓地に支払う管理費もかかります。

管理費は年単位または月単位で請求されるので、例え1回の請求が少額であっても長期間請求され続ければ相当の金額になります。

さらに、墓石が破損したり、落ちないような汚れが付着してしまったりすると、メンテナンスを行うための費用も必要になります。

管理費やメンテナンス費用など、お墓にはさまざまな維持費が必要ですが、自宅墓なら維持費はほとんどかからないうえに、清掃も軽く拭くだけで構いません。

金銭面や時間、労力などの負担が少なくなるのは、自宅墓ならではのメリットです。

 

■「家の中に置くお墓」なら法律面でも問題なし。

自宅墓と聞くと、小さなお墓を自宅に作ることをイメージされる方がいるかもしれません。

しかし、「墓地埋葬法」は、1948年(昭和23年)に定められた墓地や納骨堂、火葬場などの管理・運用に関する法律「墓地埋葬法(正式名:墓地、埋葬等に関する法律)」ではご遺骨を自分の庭や所有地に埋めることは違法とされています。

ではなぜ「自宅墓」は法律的に問題ないのでしょうか。

それは「自宅墓」はご遺骨を自宅の室内で保管する仕組みになっているからです。

しかし、ご遺骨を入れない、単なる「墓碑」であれば、庭に建立することは可能です。

自宅に置く「自宅墓」も、いろいろなデザインのものが販売されているので、「気軽に供養したい」「きちんと供養したい」など多様な供養のニーズに応えることができます。

 

手元供養のデメリットを理解する

手元供養で自宅墓を作るデメリット
 
手元供養にはさまざまなメリットがありますが、デメリットもきちんと把握しておくことが大切です。

手元供養を選択するのであれば、デメリットへの対処法もきちんと考えておきましょう。

手元供養にはどのようなデメリットがあるのか解説します。

 

■カビ対策などご遺骨の管理を自分たちで行う必要がある

手元供養をするということは=ご遺骨を自宅に保管することになります。

霊園や墓所に管理費や使用料を支払う必要はありませんが、その分管理も自分たちで行わなければなりません。

地下のお墓の中でもカビは発生しませんのでそれほど心配することはありませんが、設置場所に湿気が多い所は避けた方が無難です。

また手などでご遺骨を直接触ってしまうとカビが生えてしまう可能性もあります。

分骨は使い捨ての手袋や割り箸などを利用し、保管する場所はできるだけ直射日光の当たらない涼しい場所を選ぶと安心です。

 

■災害によってご遺骨が紛失する可能性がある

自宅に置くわけですから、破損や落下した際なども想定して設置する必要があります。

家族が集うリビングに設置する場合はできるだけ子どもやペットの手の届かない場所を選びましょう。

特に御影石を使った自宅墓の場合、かなりの重量物になりますので、落下など万が一のことも考えて設置場所を決めてください。

日本は災害大国なので、どこに住んでいてもいつどんな災害に襲われるかわかりません。

災害によって自宅に被害が及んだ場合、手元供養品が破損したり、最悪ご遺骨を紛失してしまう可能性があります。

災害時、自宅墓のご遺骨をどうするか予め対策を考えておくことも大切です。

 

■手元供養を行っていた人が亡くなった場合の対処が大変

手元供養を行っていた人が亡くなった場合、残されたご遺骨をどのように供養するかきちんと考えておきましょう。

どなたかがそのまま自宅墓での供養を引き継いでくれれば問題ありませんが、難しい場合は中のご遺骨をどこかに改葬(ご遺骨の引っ越し)しなければなりません。

少量だから…と勝手に処分すると墓地埋葬法違反で罪に問われます。

残された方に負担がかからないよう、管理者が元気なうちに最終的に自宅墓をどうするのか決めておき、周りの親族にも伝えておきましょう。

 

手元供養を選択する前にまずはメリット・デメリットを理解すること

手元供養は故人を身近に感じられる、気軽にいつでもお墓参りができるなど、さまざまなメリットがあります。

しかし、いつも身近な場所にご遺骨を保管するということは、いざというときにデメリットになる可能性もあるということです。

そのため、手元供養を選択する前にきちんとメリットとデメリットを理解して、今後の手元供養とのつきあいかたを考えておきましょう。

大切なひとといつもいっしょに。
ステンドグラスの輝きに包まれた自宅墓「おくぼ」

大切なひとといつもいっしょに
ステンドグラスの輝きに包まれた自宅墓
「おくぼ」
新しい手元供養の形です

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