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遺骨の自宅安置は可能|正しい方法と供養と付き合い方を解説

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「手元供養の種類、価格、注意点など。手元供養選びの16のポイント」

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遺骨の自宅安置は可能|正しい方法と供養と付き合い方を解説
 
ご遺体を火葬したあと、遺骨はお墓に埋葬することが一般的ですが、実は自宅に置いたままずっとご供養することも可能です。

しかし、ずっと納骨しないでいると親戚などから

「早く納骨しないと良くないよ」と言われることもありますね。

ですが、実は遺骨は必ずお墓に埋葬しなければならないという法律はなく、宗教の観点から見てもお墓への埋葬は必須ではありません。

 

では、遺骨はどのように安置すればよいのでしょうか?

遺骨を自宅で安置する正しい方法と、ご供養の方法、注意点などを解説します。

 

遺骨の自宅安置は本当に可能?法律・宗教での決まりとは

 

手元供養として遺骨の一部または全部を自宅で安置する方も増えていますが、中には「法律に抵触するのではないか」「罰当たりな行為ではないか」など、ネガティブな感情を抱かれることがあります。

そもそも遺骨の自宅安置は可能なのでしょうか?

遺骨の安置方法、自宅での遺骨安置の期限、自宅での遺骨安置の気を付けるべきポイントなどを、法律と宗教の観点から解説します。

 

■遺骨を必ずお墓に埋葬しなければならない法律はない

 

ご遺骨は一般的には火葬場で焼骨されたのちに骨壺に入れられ、四十九日法要や百箇日法要、一周忌法要などの際に、お墓や納骨堂に埋葬(収蔵)するのが一般的です。

しかし、これはあくまで一般的な方法。

火葬後の遺骨をお墓に埋葬する時期に決まりはなく、埋葬せずに半永久的に自宅安置をしても問題はありません。

 

法律的に問題があるのは、ご遺体を自宅に放置したり、遺骨を遺棄した場合、そして墓地として指定された場所以外に遺骨を埋葬した場合です。

 

ご遺体を火葬せずに自宅に放置、もしくは遺骨を管理せずに遺棄した場合は「死体遺棄」として扱われ、刑法190条「死体損壊等」に該当し、3年以下の懲役が課せられます。

 

(死体損壊等)

第百九十条 死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三年以下の懲役に処する。

 

そして、墓地以外の場所に遺骨を埋葬する行為は、「墓地、埋葬等に関する法律」に接触します。

 

第4条 埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行ってはならない。

 

しかし、遺骨をきちんと管理し自宅に安置することに対して規制する法律や、遺骨をお墓に埋葬することを義務付ける法律はありません。

 

そのため、遺骨を埋葬せずに自宅に安置することは違法行為にはなりません。

 

宗教の観点からも遺骨の自宅安置に問題はない

 

お墓は故人の魂の依代なので、埋葬しないと成仏できないと思われることがありますが、実はお墓を作らなくても問題はありません。

 

そもそも遺骨自体は魂を留めるようなものではなく、故人が生きた証、すなわち故人の存在を証明するものです。

したがって、遺骨をどこに安置しようと、魂が留まったままになるということはありません。

 

ちなみに日本の葬儀は仏教式のスタイルで行われることが多いですが、仏教では多くの宗派で故人の魂は死後7日目には三途の川のほとりに到着していると言われています。

亡くなった時点で三途の川のほとりに魂が向かっているわけですから、いつまで経っても魂がこの世に居続けることはない、ということになります。

 

つまり、宗教面から「バチが当たる」「成仏できなくなる」と心配する人もいますが、遺骨を自宅で安置してもお墓に埋葬しても、宗教の観点からも何の問題もないのです。

 

正しく遺骨を自宅で安置する方法

 

遺骨を自宅安置して手元供養をすること自体は法律的に問題ありませんが、ご遺骨を庭などに遺棄すると、違法行為になってしまいます。

普通に手元供養をしている方はさほど気にする必要はありませんが、管理者が入院したり亡くなったりした場合は注意が必要です。

 

ここでは、正しく遺骨を自宅で安置する方法を解説します。

 

■基本的に遺骨は骨壷で安置する

 

遺骨は基本的に骨壷に入れて安置します。

骨壷は火葬の際に使用したものでOKですが、分骨や粉骨などが必要な場合は、別途で骨壷を用意しておきましょう。

最近では陶磁器の骨壺だけでなく、木製、石製、プラスチック製、植物性バイオマスなどの素材を使った骨壺も登場しています。

 

分骨は基本ビニール手袋や箸を使って行いますが、直接手で触れるのはNGです。

というのも、直接手で触れることによって人体のカビや菌が付着し、遺骨にカビが生えることがあるからです。

また人体にとっても、遺骨には安全基準値を上回る量の発がん性物質が含まれているため、手で直接触れるのは避けるべきです。

 

「たまには中を洗わなくちゃ」と考える人もいますが、一旦骨壺に納めたあとは出来るだけ開けるのはやめましょう。

ほとんどの成分がカルシウムである遺骨は湿気をよく吸収してしまうので、空気に触れてしまうと水分を吸収してカビやニオイが発生してしまう可能性があります。

 

手元供養は家族の暮らしの身近な場所でご遺骨をご供養できることが魅力ですが、その分骨壺を倒したり、手元供養品を紛失するなどの心配もあります。

納骨したあとは骨壺の蓋をテープなどでしっかりと固定し、お子様やペットが触れることができない場所に安置しましょう。

 

■アクセサリーやオブジェへの加工も可能

 

粉骨を行えば、アクセサリーやオブジェの中にご遺骨を入れることも可能です。

アクセサリーに加工すれば身につけたり持ち運びができるようになるので、一緒にお出かけをしたり、いつでも故人の存在を感じることができます。

 

なお、アクセサリーやオブジェへの加工に使用する遺骨は一部のみなので、残った遺骨はそのまま骨壷に入れて安置するか、お墓に埋葬したり散骨をするなどの対応が必要です。

 

■全部のご遺骨を収蔵するなら、仏間や仏壇に安置する

 

火葬場で受け取った骨壺をそのまま自宅でご供養する場合は、仏間や仏壇に安置するのが一般的です。

遺骨をそのまま収納できる手元供養タイプの仏壇も販売されています。

しかし、現代人の住宅事情では、仏壇や仏間が用意できないことも少なくないでしょう。

後飾り祭壇をそのまま利用することもできますが、49日以降は手元供養品を利用することをおすすめします。

 

ライフスタイルに合わせて専用スペースを作ってもOK

 
上でマンションなどの集合住宅や一人暮らしの方が多い現代人の生活の中では、仏壇や仏間をせっちするのは難しい…とお話ししましたが、仏壇については決して旧来の形にこだわる必要はありません。

そもそも遺骨の自宅安置にルールはないので、手元供養のステージやミニ骨壺、おりんなどを組み合わせてコンパクトな仏壇を作る人も増えています。

お位牌さえも、洋間になじむお洒落なデザインのものが登場しています。

骨壷の周りを故人が好きだったお花やぬいぐるみで囲ったり、骨壺の前に故人の写真を置いたりなど、とにかく自由に作って問題ありません。

それぞれのライフスタイルに合わせて、家族がお参りがしたくなるご供養スペースを作りましょう。

 

遺骨を自宅安置する場合はどのように供養するべきか

遺骨の自宅安置はどのように供養するべきか
 
遺骨の自宅安置は法律的にも宗教の観点からも問題のない行為ですが、お寺のように僧侶がいないため、どのように供養していくのか気になるところです。

遺骨を自宅安置する場合の供養方法について解説します。

 

■手元供養のお参りの方法は基本的にはお墓参りと同じ

 

遺骨を自宅安置する場合、遺骨を安置している場所が故人のお墓になるので、手元供養の供養の方法も、基本的にお墓参りと同じと考えてください。

お墓参りに行くと、墓石を清掃し、花と水を替え、線香をあげて故人の好物などを供えます。

 

手元供養も同じで、手元供養品を拭いたり、お線香をあげたり鈴を鳴らして手を合わせ、故人に語り掛けることが主な供養になります。

大きなお墓や仏壇でなくても、毎日ご家族から手を合わせて語り掛けてもらえることが故人にとって何よりの供養になるのではないでしょうか。

 

■自宅安置はご遺骨が管理できなくなった時のことも考えてから始める

 

前述で「ご遺骨は半永久的に自宅に安置しても問題ない」と書きました。

しかし、それはあくまで“手元供養の管理を引き継ぐ人がいる”場合の話です。

 

たとえ現時点で遺族が全員元気であっても、いずれ管理が難しくなる時期が来るかもしれません。

そうした場合に備えて、手元供養品が管理できなくなった時にご遺骨の管理をどうするのかについても決めておきましょう。

いくら自宅安置で真心こめてご供養していたとしても、管理できなくなった時残された方々の悩みの種になってしまっては困ります。

実際に、遺骨を自宅安置していた人が亡くなり、最終的な供養方法を考えていなかったために対処に困ってしまったという事例もあります。

必ず最終的な行き先を決めて周囲と共有することを忘れないようにしてください。

 

〈まとめ〉

遺骨の自宅安置は法律上も宗教上も問題なし。
しかし、最終的なご遺骨の行先まできちんと決めておくことが大切。

 

ご遺骨を自宅で安置することは法律的にも宗教的にも問題が無いことをご説明してきました。

遺骨を自宅安置する場合、安置する方法や供養方法は基本的に自由。ライフスタイルに合わせて自由に決めることができます。

 

しかし、あくまで“ご遺骨”ですので、遺族自身が最後まで責任を持って付き合っていかなければなりません。

「私はまだまだ元気だから」と思いがちですが、管理者が病気などで急遽管理を続けることが出来なくってしまった―ということも十分に考えられます。

 

より満足のいく手元供養を行うためにも、手元供養の管理方法や最終的な供養までしっかりと決めておきましょう。

 

大切なひとといつもいっしょに。
ステンドグラスの輝きに包まれた自宅墓「おくぼ」

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